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種 類 特 徴

ニッケル
クロム
 装飾クロムめっきと総称されるめっきで、金属素材、プラスチック素材を問わず装飾めっきの主流をなしている。
  素地加工や下地めっきの種類によって、単なる光沢外観のみならず、梨地、ヘアライン、スピン、ダイヤカット、サテン(半光沢梨地)、ベロア、パール等、多彩な外観が容易に付与されるため、クロムめっきのもつ重厚な金属質感、清潔感、精緻さと相まって、あらゆる分野で広く利用されている。
  装飾クロムめっきは一般に、銅―ニッケル―クロムめっきと表現されることが多く、下地めっきとして、銅あるいはニッケル(半光沢、光沢等)が行なわれているのが普通である。素材によっては銅めっきが省略される場合もある。
  クロムめっきでは装飾性と共に耐食性も大切な要素であるが、より高耐食性が要求される自動車部品等では、二重ニッケルめっきとしたり、トリニッケルめっきを中間めっきとして行なって三重ニッケルめっきとしたり、仕上げをマイクロクラッククロムめっきとすること等で、腐食電流を分散させる工夫がなされており、高耐食性が保証されている。
工業用クロム  多くの機械的特性をもつ代表的な工業用めっきである。クロムめっきとしては、装飾用も硬質も、本質的な相違はなく、使用目的が装飾以外のもので、比較的厚い(JISでは5μm以上と規定)めっきを、工業用(硬質)クロムめっきと呼んでいる。とくに潤滑油等の保油性を要求される場合は、表面が多孔質なポーラスクロムめっきが活用される。
  素地に直接、密着性の良好な分厚いめっきを、均一に施こす──というのが、工業用(硬質)クロムめっきに要求される基本的な条件である。そのため、めっき操作は他のめっきとかなり趣きを異にし、めっき前後の工数を多くわずらわすものとなる。
黒色クロム  黒色クロムめっきは、漆黒調の皮膜が得られる代表的なめっきです。高級カメラの上蓋(軍艦部)やエプロン、底部、自動車、オートバイなどの各部品に広く利用されています。めっき直後、光沢がない場合は、後処理としてワックス仕上げ、シリコン仕上げなどの艶出しを行う必要があります。耐摩耗性に乏しい為、摩擦を伴う部品には不向きです。しかし耐食性は大きく、塗装等他の黒色化の処理に比べても最も耐久性のある皮膜が得られ、密着も絶大です。
黒色ニッケル  黒色ニッケルめっきは、めっき直後の皮膜は脆くて光沢がない為、一般的には膜厚2ミクロン以下でラッカー仕上げを施したものが精密光学機器の内装部品として利用されている。耐食性はかなり見劣りがします。また、銅や真鍮めっきの上に黒色ニッケルめっきを施し、部分的に羽布やサンドペーパー等によって研磨をして銅や真鍮の色調に黒を加味した、古美仕上げは、家具金物、照明器具、装身具、喫煙具等に広く使われています。
黒クロメート

 黒色亜鉛めっき(黒クロメート)は亜鉛めっき後に、硝酸銀を含有した錯塩の溶液中に浸漬して得られるめっき皮膜のことです。耐食性が良好であるため、外観目的や自動車、弱電等のボルト、ナットに多く利用されています。面積が大きくなるほど均一な漆黒調に仕上げることが難しい。
 黒色ロジュームは、比較的近年に開発されためっき法です。耐食性に優れ、重厚な色調と相まって、眼鏡フレームや時計側、喫煙具などに利用されています。

CBC  低温黒色クロム(CBC/(株)小西鍍金技術名称略号VBC)は、金属クロムと酸化クロムの複合めっきです。CBC及びVBCはRoHS指令対応として析出皮膜内に残留した6価クロム及び6価クロム化合物の除去の実験に成功し実用化に向かって努力しております。
 皮膜特性は従来の黒色クロム系処理と比べ金属クロムの析出比率が低く、被処理物表面に含浸層を生成します。更にテフロン、シリコン或いはセラミックを皮膜中に含浸させ、ピンホール、クラックのない皮膜を生成します。耐薬品性、耐熱性、耐蝕性等に優れた皮膜特性を有します。RoHS指令による皮膜分析については、簡易分析法として、ジフェニルカルバジッド溶液を用いた発色試験。詳細分析法として、ジフェニルカルバジッド吸光光度法を採用しております。
金(ロジウム)
 金めっきは、産出量の少ない金を最大限有効に活用する方法として、古代より馬具、刀剣、仏像・仏具、装身具に活用され、現代においても装身具、喫煙具、照明器具、眼鏡フレーム、時計、袋物金具、食器、仏具等に不可欠のめっき法として高く評価されている。
  電気めっきでは、24K金めっき(純度98%以上)から14Kの金合金めっき(純度約56〜60%)に至るまで、幅広い合金比率のめっき皮膜が実用に供されている。
  添加される金属の種類によって、色調もホワイト、グリーン、ピンク、ローズ、黄味、黄金色を比較的容易に付与することができる。
合金(真ちゅう、金色)  消費者ニーズの多様化に伴ない、装飾めっきでも白色系、黒色系、金色系と多彩な金属色調をもった合金めっきが実用化されて、音響部品や家電部品を中心に広く利用されるようになった。
  合金めっきは、めっき皮膜の合金化率によって色調が微妙に変化するという性質をもっているから、一定の色調を維持することは決して容易なことではなく、きわめて高度な浴管理技術を必要とするめっきといえる。
  それだけに、従来にない特異な色調を提供できる可能性が秘められており、利用者側にとっても魅力のあるめっき法といえるのではないだろうか。
スズ(半田系)  錫は古くからよく知られている。なじみ深い金属材料のひとつである。鉄板上の溶融錫めっきはブリキの名称で知られているし、鉛との合金はハンダとして金属の接合に古くから利用されてきた。
  錫は融点が231.9℃と低く、比較的柔らかい金属で展延性にとみ、有機酸にはほとんど溶けない性質をもっていて、それらの特性を活かした形で古くから盛んに利用されてきたのである。
  とくに近年になってめっき浴の改良が進み、光沢性、ハンダ付け性、防食性の一段とすぐれた光沢錫めっきが得られるようになってからは、電子部品等への利用が活発となり、高価な金めっきの代替皮膜として活用される例も増加している。また、ガラスやセラミッククで封入した電子部品、半導体部品にも安心して使用できる中性めっき浴も実用化されており、広く利用されている。
複合  分散めっきは一般に、通常の電気めっき浴あるいは化学めっき浴に不溶性の微粒子を入れて均一なサスペンションを作り、金属と共に粒子を共析させるもので、複合めっきとも呼ばれている。分散粒子はめっき表面に吸着している間につぎつぎと析出金属によって皮膜内に埋め込まれ、共析した微粒子は金属マトリックスの中で均一な分散相を形成する。また、めっき皮膜の表面近傍の粒子は、その一部が金属中に埋め込まれ、残りが皮膜の表面に露出した状態になっている。
  分散めっきは用途に応じて
  @硬質、耐磨耗性
  A潤滑性、非粘着性、離型性
に大別され、マトリックス金属としてはニッケルが一般的に利用されている。
  @の目的に用いられている分散粒子としては、硬質、高融点を有する酸化物、炭化物、窒化物、ケイ酸塩類などのセラミックスが、またAでは固体潤滑材として利用されている六方晶系ないしは斜方晶系の結晶構造をもったグラファイト、二酸化タングステン、窒化ホウ素などが、それぞれ利用されている。
  分散めっきにおいてまず注意すべきことは、粒子がめっき液と反応しないことである。さらに、その析出機構上、複雑な形状に粒子を均一に分散させることは必らずしも容易ではなく、分散粒子の均一な拡散のための適正な液攪拌や、被処理物の吊し方、動かし方などに留意する必要がある。電気めっきでは高電流密度部分と低電流密度部分とでの析出ムラをいかに少なくするかなどが、工業化に際しての重要なノウハウとなる。
亜鉛  代表的な防錆めっき法として広範囲な分野で活用されている。鉄の防食にきわめて効果的であることに加え、めっき浴及びクロメート処理の進歩によって外観性能も向上し、装飾的用途での評価も高まっている。
  めっき浴には青化浴、ジンケート浴、酸性浴が実用化されていて、素材の性質や形状、仕上り外観等を考慮して最適な浴が選定されているが、耐食性は、めっきの膜厚や後処理法によって大きな差異を生ずるから、使用目的や環境に合った適確なめっき仕様を指示することが肝要である。一般に亜鉛めっきは、めっきしたままの状態では比較的変色、腐食しやすいため、有色クロメート、光沢クロメート、緑色クロメート、黒色クロメートの各クロメート処理を行なったものが利用されている。
  亜鉛めっき後、特殊な染料溶液に浸漬して種々な色調(12色)に着色する方法も実用化されているが、その場合着色乾燥後にクリアラッカー仕上げを行なうのが普通である。
  亜鉛めっきの特長を列挙すると、つぎの通りである。
  @機械加工された比較的複雑な形状の素材にも、ほぼ均一な厚さでめっきすることができ、量産加工も容易である。
  A中性の環境では不動態領域が存在し耐食性が良好で、pH8〜12の領域における腐食がとくに少なく大気中の腐食速度は鉄の約1/100ときわめて遅い。
  B鉄に対する犠牲的防食作用が強いために、めっき面にキズがつき鉄面が一部露出しても防錆する。
  C後処理としてのクロメート皮膜が亜鉛の白さび発生を長期間防ぐため、@〜Bとの相乗効果により、他の防錆処理にくらべてその防錆効果は遥かにすぐれたものとなる。
  D他のめっき加工にくらべ、きわめて低価格でめっきできる。
  E塗装等にみられる、ネジ、切削面などのマスキング作業が不要。
  Fめっき後の二次加工性にすぐれている。
  ただ留意すべきことは、工業汚染の比較的少ない田園地帯、住宅地帯、海浜地帯に関してその防錆力の優劣性が発揮できるという点である。汚染の甚だしい工業地帯においては、とくに5〜10月の高湿度時期ほど、亜鉛めっきの腐食は進行しやすくなるため、際立って汚染の甚だしい工業地帯で使用される亜鉛めっきの場合は、膜厚をより厚くしたり、有色クロメート処理あるいは緑色クロメート処理を必らず行なうことが肝要である。
化成処理
(パーカー,黒染,アロジン)
 めっき皮膜を着色する方法で代表的なものは、亜鉛めっき製品を特殊な染料溶液に浸漬して青や赤などの彩やかな色調を得るというものだが、より金属質感を生かした方法として、ニッケルめっきや銀めっき上に特殊な硫化物浴で化成処理膜を作成する技術が実用化されている。色調も独得で、浸漬時間の経過と共に、薄金→金色→赤金→赤紫(ワインカラー)→青紫→青(ネイビーブルー)と変化する。
  工程がきわめて簡単で、色調管理も容易、色ムラもないという利点が評価されて、利用分野が広がりつつある。最終仕上げにクリアラッカー等の透明コーティングを施こすことで耐久性は向上する。
無電解ニッケル   代表的な無電解ニッケルめっきであるニッケル―リン(5−13%)合金めっきは、近年、実施工場の増加と共に市場が急速に拡大されてきた。このめっきの顕著な特性は、複雑な形状に対しても、膜厚のムラなく均一にめっきできるということである。加えて、多くの機械的特性、電気的特性、物理的特性などが評価されて、さまざまな分野で利用されている。めっき浴は、使用目的に応じて最適な物性が得られるよう、多くの種類が実用化されている。
  無電解ニッケルめっきは、ほとんどあらゆる金属素材、プラスチックス、セラミックス等にめっきすることが可能であるが、一部の素材にはめっきできないため注意が肝要である。一部の素材とは錫、鉛、亜鉛、カドミウム、アンチモンで、これらは析出反応時の触媒作用を妨害する金属であって、浴中への混入を避けなければならないからである。
電鋳 (工業用)  電鋳は超厚付けの電気めっき技術を応用したもので、素地(母型)の形状を忠実に再現できる技術として、多方面に活用されている。
  もっとも多用されている電析金属はニッケルであり、とくに精密部品の分野では独壇場である。美術工芸品のレリーフや仏具装飾品等の分野では銅電鋳も利用されている。
  電鋳法の利点としては、
  @転写性がよい。
  A寸法精度が高く、安定している。
  B電着物の厚みを自由に変えることができる。
  C周辺技術(マスター加工技術等)の組み合わせにより、超精密加工が可能である。
  D被電着物の形状、大きさに左右されない。
  E中空品の製作が可能である。
  が挙げられる。転写性の目安としては、0.05〜0.2μmの精度とされており、これはマスター材質、形状、電解浴の応力等に左右される。
  この高精度を利用して、高密度のCD-ROM製造用スタンパーなども作られている。
  マスター材質としては、成形品、石こう、パラフィン、樹脂、木型、銅合金、アルミ合金等が利用されている。
電着塗装  近年、めっき工場において工業化する例が急増しているもので、自動車部品や電子機器部品などの量産品に利用されている。
  黒色外観は均一性に富み、とくにカチオン型電着塗装で得られる塗膜は耐食性にすぐれ、塩水噴霧試験で720hr(赤サビ発生迄)を示す。膜厚は一般に15〜20μmで、大物への加工コストは亜鉛黒色クロメートより低いとされる。
  塗膜の密着性や防塵性にもすぐれており、より以上の耐食性が要求される場合は下地に亜鉛めっきを施こした多層化を推奨する工場もある。この場合塩水噴霧試験で2,000hrをクリアするようだ。
アルマイト  アルマイト処理は、金属のアルミニウムとアルミ陽極酸化皮膜との複合材料のことです。
 一般に金属は、金や銀、水銀などの貴金属を除けば、いずれも長い歳月のうちに腐食していきます。その為普通金属の表面に塗装などを施し腐食を防ぎ且つ装飾的にも表面を美しく見せる役目もしています。中でもアルミニウムは軽く、軟らかでキズが付きやすいため、軽い特徴を生かしたまま硬く、美しく腐食しにくくすると言うことを満足させる表面処理です。
その他
(電解研磨)
 電解研磨とは、油や研磨材を使わず、ステンレス表面に一切の物理的力を加えないで研磨をすること。研磨面は緻密で均一な不動態皮膜に覆われます。その不動態皮膜中のクロム濃度は鉄の1.5倍以上に濃縮されているので、実質的に錆びない表面が得られる。
 ステンレス表面には圧延やプレス、絞り加工、機械切削、研磨など殆どの加工で油が使用されており、かつその油は金属表面のみならず、僅かであるが金属内部にまで押し込まれている。この押し込まれた油は通常の脱脂洗浄では完全に取り除くことは難しく長期間汚れとして検出される。電解研磨はステンレス表面の20〜30ミクロンを溶解して取り除くので、油も一緒に取り除き完全な脱脂が可能となります。
その他
(化学研磨)
 化学研磨とは、金属を化学薬品のなかに浸漬しバリ等の除物を溶かし去る技術のことです。
 化学研磨が方式的に機械研磨に勝る点は、内面の結晶構造への損傷が少ないことです。機械研磨の下地研磨によって素材中の細かいスクラッチが発生し、それに関連して素材に変位と歪みが生じます。研磨した素材の「アモルファス」とか「ベールビー層」と呼ばれる表層部に発生したスクラッチ、微小クラック、ピット等の異常が潜んでいます。
 化学研磨では、素材に表層に損傷が発生しないように化学反応により溶解し取り除きます。よって、表層には研磨損傷が発生しない事になります。
*文章及び写真は、全国鍍金工業組合連合会が発行しております「電気めっきガイド'95」からの引用です。
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